ステアリングロッドのガタを自分で点検する方法
クルマの舵取り部分で重要な役割を果たしている「スタアリングロッド」
この部分は車検点検項目の中にも存在しているので定期的な点検も必要な個所でもあり、異常があるとハンドルを切った時などに異音が聞こえてくるようになります。
さらに場所によっては故障の具合が進行してステアリングロッドとタイヤが完璧に切り離されてしまい、舵取り不能に陥る事にもなるので放置するとかなり危険な場所でもあります。
以前にタイロッドエンドが損傷して外れたクルマをレスキューに行きましたが、積載車に載せるだけでも相当苦労しました(;´Д`)
超スローでウィンチで引き上げようとしてもズルズルと車体が曲ってしまうので素直に引き上げが出来ずにかなりの時間がかかりました。
幸い故障をした時にはスピードも落として走行していたみたいなのでクルマのオーナーさんはどこにも接触されていなく車も本人も無事だったのですが、あの状態で通常走行していたらと間違いなく大事故に繋がっていたでしょう。
ちなみにこのような状態になるには、相当な放置状態が続かないと完璧には外れたりはしません。車は異音が出た時や定期的な目視点検だけでも未然に防ぐ事が出来るので、この点検を怠らずにしていけば心配はいりません。
今回はそんな重要な部分のステアリングロッド点検を自分で簡単にする方法を紹介していきます。
ステアリングの構造
ステアリングはハンドルを回転させるとピニオンギアと呼ばれる部分で回転の力が左右の力に変換されてステアリングラックと呼ばれる部分を動かして車体のかじ取りを行っています。
構造は複雑でもなくシンプルな構造になっています。
ちなみに車検の検査でサイドスリップ検査といわれている検査で測定して基準外になると、ここのステアリングラック部分のタイロッドと言われる所を調整して左右のタイヤを内側や外側に微調整して基準値になるようにします。
自分で出来るステアリングロッドの点検方法
ステアリングロッドは上画像のようにいくつかの部品に分かれます。
点検方法としては、主にガタつきの点検をします。
ガタつきは、タイロッドとタイロッドエンドとステアリングギアボックスを見ていきます。
車体を持ち上げてタイヤを浮かします。
タイヤを赤矢印方向に力をくわえてガタつきを確認します。
力の方向も逆にして何回か確認してみましょう。
この時に特にガタがなければ問題ないのですが、ここでガタがでた場合はタイヤ後ろを確認します。
タイヤ後ろを見るとこの赤丸部分が確認できると思います。
この部分が「タイロッドエンド」になります。
タイヤを左右にゆさぶりながら、ここにガタがないか目視で確認します。
ここでガタがない場合はこのさらに奥のタイロッド部分のガタつきが発生していると思われますので、この先はステアリングブーツでおおわれています。
赤丸部分の中にタイロッドの関節部分があるので見えません。
車検の検査では余程のガタがない限り検査では指摘されず通ってしまいます。
もちろんガタがある場合は交換した方が一番いいのですが、タイロッドに関してはタイロッドエンドと比べると破損の確率が低いので、ここは自分の予算の都合と相談して決めた方がいいでしょう。
もしガタがある場合は必ず短いスパンで定期的に同じ方法で点検して下さい。
症状が進行しなければそのまま使用しても問題ないのですが、症状が進行して「前よりもガタつきが大きくなってきた」などのようになる場合は早急に修理をした方がいいです。
以上でステアリングロッドの点検は完了です!
ここでガタが出やすいのは「タイロッドエンド」部分になりますので、よく点検してみて下さい。
頻繁に故障する部分ではないので、1年ごとぐらいに定期的に点検していれば問題ないでしょう。
まずは正常な状態を知る為にも一度、自分の車で点検してみて下さい。