ユーザー車検でのサイドスリップ検査を合格させるコツ
ユーザー車検では各運輸支局に自分で車を持ち込み検査コースも自分で行わないといけません。
この時に車がいくら正常な状態でも検査をする時にちょっとした操作の違いで検査不合格となってしまう事もあります。
サイドスリップ検査をするときにはちょっとしたコツがあります。
ポイントを抑えて行えば簡単なので参考にしてください。
サイドスリップ検査時のコツ
サイドスリップとはタイヤの横滑り量をはかる検査になります。
つまり車両が真っすぐに走れる状態かどうかの検査ですね。
検査コースにはラインが引いてありますので、まずこのラインに合わせて車を直進にしましょう。
サイドスリップ検査はコース内に入ると一番最初に行う検査なので、検査コースに入る前から車両をラインに合わせて車を真っすぐな状態にしておきます。
検査コースに進入する時にはラインに沿ってハンドルを切らずにゆっくりと進入します。
この時にアクセルぺダルは踏まないでアイドリング状態。
さらに若干軽くブレーキを踏んでノロノロと進むような感じが一番いいです。
車両のスピードが速すぎると、サイドスリップが大幅にズレて計測されてしまうのでゆっくりと進入して下さい。
サイドスリップの計測器に乗ったら、ハンドルは切らないようにしましょう。
もし曲がって進入したとしても計測器の上ではハンドルを切ると不合格になりますので必ずハンドルは切らないようにしましょう。
サイドスリップの検査は前輪だけなので、前輪が計測器を超えれば測定終了です!
サイドスリップのコツは
- 検査コースに入る前から車両を真っすぐにしておく
- 進入する時にはゆっくりと入る
- 計測器に乗ったらハンドルを切ってはダメ
この3つを守れば検査に失敗する事はないでしょう。
ですが、車両自体のサイドスリップが狂っていた場合ではいくらコツを抑えて検査を通しても受かりませんのでもしこの方法で検査不合格になった場合では調整が必要になります。
予備検査や整備工場でサイドスリップを調整してもらう事ができますがこの調整の時も少し注意が必要です。
サイドスリップ調整の注意点
サイドスリップの調整では上画像のようにタイヤの角度を調整していきます。
サイドスリップの基準は走行1mにつき±5o以下
タイヤが内側(IN)と外側(OUT)それぞれに5o以上ずれると検査不合格となります。
意外とこのサイドスリップは勘違いする方が多く、IN、OUTの0oが一番良い!
つまりど真ん中が正常だから、INかOUTに1oでもズレていたら0oに調整した方が良い!
という判断をする方がいますが、これは間違いです。
車のタイヤ角度はサイドスリップだけではなく他の要素も加わります。
上画像のようにタイヤには
- キングピン角
- キャスタ角
- キャンバ角
このような角度が付いています。
さらにこの角度は車の車種によってさまざまで、その車のボディ構成などを配慮して角度をつけています。
車の足回りにはもとから角度が付いているんです。
つまりサイドスリップもその車にあった適正な角度が付いているので、それをわざわざ0oに調整してしまう行為は逆効果です。
さらに外車ではサイドスリップが0oだと基準外になります。
外車の場合では基準がかわってきます。
例えば
ベンツなどはクラスによっても基準が変わりますが、そのほとんどがIN7o±6oこのようになっているのでベンツではサイドスリップが0oになると検査不合格になります。
この車ではサイドスリップが INに13mm〜INに1o この間にならないと検査に通りません。
このようにサイドスリップには車によって適正な数値があるので基準内であれば0oまで調整しなくても問題ありません。
もし予備検査や整備工場で測定して基準値内である場合では、検査の通し方が悪かっただけなのでもう一度、ポイントを抑えてチャレンジしてみて下さい。